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契約書を作成する時のコツと注意点とは何か

1.省略しないで何回でもしっかりと書く

後々のトラブルを回避する為に、契約書を作成する時のコツや注意点は何かというと色々とあります。
まず言葉は省略しないで、何回でもしっかりと書くという点です。
文脈から判断出来るからといって勝手に言葉を省略して記載するのはよくありません。

特に日本語は主語を省略して文章を書く事が多いので注意が必要です。
面倒くさくても主語は必ず省略しないで書かなければなりません。

また「あの」や「その」とかいう代名詞も使う事は避けた方が良いです。
指し示す言葉を「あれ」や「それ」とせずに、とにかく書類は誰が読んでも理解出来るような内容にしないとトラブルの元になります。

他にも当事者間同士でしか理解出来ないような専門用語を使う場合は、必ず第三者でも分かるような説明を記載しておくという事も重要です。
契約書本来の目的は、契約した内容を第三者にも分かりやすいように記載するという事なので、契約を行う者同士でしか理解できないような用語は、一般的な言葉で記載しておきましょう。

2.読み方によって解釈が分かれるような表現は避ける

それから読み方によって解釈が分かれてしまうような表現も避けた方が良いです。
その為文章では読点を多く使う必要があります。

何故なら主語の明示の為であったり、語を列挙したり、接続詞や副詞を明示する等様々な目的の為に使われるからです。
あと時間や金額等数量化が出来るような事項に関しては、なるべく具体的に記載するという事も重要です。

例えば、商品代金の支払日に関して、「商品が納入されたらすぐに支払う」というような書き方はあまりよくありません。
「すぐに」という言葉は非常にあいまいで、読んだ本人によって意味は大きく違ってしまいます。

「即日で支払う」と判断する人もいれば「1週間以内」、「1ヵ月以内」と判断する人もいます。
こうした誤解は大きなトラブルに発展しかねないので、契約書に記載する時は、具体的に「1週間以内」とか、「1ヵ月以内」と具体的な記載をする必要があります。

第35回 契約書の一般的知識〜用語の使い方

3.法律用語に基づいて書いていく

そして法律用語に基づいて書いていくという事も大切です。
専門家以外の人にとっては、非常に難しい事ですが大切な事です。

例えば先ほどの例にも出しましたが、「商品が納入されたらすぐに支払う」の「すぐに」は良くないといいましたが、これが「直ちに」や「遅滞なく」であったり、「速やかに」であったらどうなるかというと、これらの言葉は一見同じような意味合いですが法律用語的には微妙に違います。

「直ちに」というのは、どんな理由があっても遅れてはいけないという意味合いがありますし、「遅滞なく」には事情が許す限り早くという意味がある為、何か合理的な理由があれば多少遅れても遅延は許されます。

「速やかに」は、可能な限り早くという意味なので、あくまで訓示的な意味で法的拘束力はかなり弱いです。
つまり強制力という意味では「直ちに」が一番強く、次に「遅滞なく」、最後に「速やかに」という順番になります。

こうした言葉の違いをしっかりと理解しておかないと、契約を交わす時に相手側から「直ちに支払う」という箇所を「速やかに支払う」と変えてくれないかと提案された場合に、同じような意味だから大して変わらないだろうと受け入れてしまうと、後で支払いの時期を巡ってトラブルになる可能性があるので注意が必要です。

4.法律用語に詳しい専門家に書類の作成を依頼する

こうした細かい言葉のトラブルを避ける自信がない場合は、法律用語に詳しい専門家に書類の作成を依頼するというのも1つの方法です。
つまり契約書を作成する時は、あいまいな表現をしてお茶を濁すような事はなるべく避けなければなりません。

よくありがちな事ではありますが、当事者間で意見が折り合いが付かず対立してしまい、わざとあいまいな表現にしてしまうケースがあります。
この場合、現時点でしっかりと合意出来なくても特に不都合がなければそれ程問題はありませんが、実際に発生してしまうと大きなトラブルにもなりかねません。その為なるべくあいまいは表現は避けた方が良いです。

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まだまだ注意する点はあります。
それは印紙の貼り忘れです。

契約の内容次第では印紙を貼らなければならない状態の契約書もあります。
例えば不動産の賃借や譲渡、金銭の賃借に関するものや報酬を伴うようなものの場合、課税文書に該当し印紙が必要です。
しかも契約金額によって印紙の額も変わるので、きちんと確認して間違えないようにする必要があります。

重要な契約で書類が複数枚になる場合は、あとから改ざんや抜き取りが出来ないようにする為契印を押さなければなりません。
押し方としては、テープ等で閉じられている場合は、一部がテープにかかるように押したり、ページの間に押すと良いです。
これをしっかりとやっておかないと、偽造される可能性が高くなります。

このように契約書を作成するのには色々とコツや注意点があるので、普通の文章と比べると少しくどくなり、読みにくくなりますが、後のトラブルを避ける為には必要な事と割り切って行った方が良いです。